税理士試験の学習方法
学習方法は、大きく分けると、自分で勉強する独学による学習法と予備校、資格学校、通信講座を受ける学習方法に分かれます。本や参考書を使っての独学は可能でしょうか?
簿記や税法の知識の有無や学習経験の有無によって変わってくると思います。税理士試験の科目のうち、簿記論、財務諸表論、法人税法は、学習の前提として簿記検定2級レベルの商業簿記の知識が必要です。所得税法、消費税法、事業税には、学習の前提として簿記検定3級レベルの商業簿記の知識が必要です。それらについて全く知識のない場合、独学では厳しいですし、独学で簿記から学ぶのではちょっと効率が悪いと思います。
前述の簿記知識があり、税法の知識もそれなりにあるなら、独学での合格も不可能でないと思います。過去問集や問題集を見て、解けるかどうか試してみるといいと思います。過去問集や問題集が、すらすら解けないまでも、そこそこ解けるようなら、独学も不可能ではないと思います。
独学で合格できるかは、何年で五科目全てに合格するかにもよります。1年で全科目に合格し、税理士の資格を得ようとするなら、独学は相当厳しいと思います。逆に、1年に一科目ずつ合格していくようなゆっくりしたプランなら、独学で合格できる可能性も上がってきます。
独学の場合、予備校・資格学校、通信講座と比較して、効率が悪いのは否定できません。短期間で確実に合格したい場合には、自信のある場合を除いて、独学は避けたほうが無難だと思います。独学には途中で挫折しやすかったり、勉強が継続しづらいという欠点もあります。特に、意思の弱い人は予備校・資格学校に通学するのが理想だと思います。予備校に通うことで、心理的に半強制的に勉強を続けさせられる環境が生まれるのです。
勿論、予備校に行ったり、通信講座を受ければ絶対に合格するというわけではありません。予備校しろ、通信講座にしろ、講義を聴くだけではダメです。与えられたものだけを勉強する受身の姿勢ではなく、予習や復習などの自主学習も積極的に行うようにしましょう。時間が限られている人は、予習よりも復習にウエイトを掛けて勉強するのがいいと思います。復習しないうちに次の講義を受けるのだけはは避けたいところです。
独学にしろ、予備校にしろ、通信講座にしろ、目的意識を持って、集中して真剣に勉強し、こつこつと努力を積み重ねることが必要なのは言うまでもありません。